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傘をささない主義だった数年間 

こんばんは、いずきちです。

実は私は若かりし頃、

「絶対に傘をささない主義」を貫き通している時期がございました。

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なぜそんな無意味なことをするんですか?

と、人は言いますが、答えるのはなんといいますか難しいです。

一言で言うと、

「傘をさしたくないから。」

というふうになりますが、これではあまりにもバカにしています。でもバカにしているわけでもなんでもなくて、本当に「傘」という不安定な物体をさしていることにストレスを感じ「さしたくない」と思ってしまうのですからどうしようもないのです。

基本的に硬くて丈夫なものが好きな私は、柔らかくてすぐ壊れそうな物体が嫌いなんです。傘は柔らかい部分がありますし、骨組なんかはすぐに壊れます。だからその存在自体に不安を感じ、さしているのが嫌になるのです。

これがどうでもいい傘、例えば何かが出てきた時に戦うために、最初から開いて使う気がないものとして選んだ傘ならば、持ち歩くのは苦ではありません。でも、傘に描かれた模様がステキだったり、骨組がオシャレだったり持ち手に大好きな透明アクリルなんかが使われている傘を、雨の日にさして使えと言われたら私は嫌なのです。

だから私はもういっそのこと、そんな不安な気持ちになるのなら傘をさすのをやめて、絶対にささない主義になってしまえばいいのではないかと考えました。そしてそれを実行したのです。

するととても気分がいいのです。「雨が降っても絶対に傘をささない。」と自分の中で決めごとを作ったおかげでどんなに雨が降っていても傘はさしません。もちろんずぶ濡れです。でも傘をさすよりはずぶ濡れの方がぜんぜん気分がいいのです。

雨に体温を奪われ、よく風邪もひきましたが、それでも雨を肌で感じるのは意外と気持ちのいいものです。服も下着も全部濡れますが、そんなものは洗って乾かせばなんの問題もないのですから、人々が濡れるのを嫌がる気持ちの方が私にはよくわからないくらいでした。

雨が降ったらずぶ濡れに濡れて風邪をひく。

なんて自然。なんてナチュラル。なんて純粋に生きている私。自然の摂理の輪の中に入り込んだような自分が好きでした。

そして大粒の雨がコンクリートの水たまりにボツボツと落ちるさまを楽しそうに観察しながら、その大粒の雨を身体で感じ「気分は植物。」などと呟くのです。

2011-07-26-01.jpg

母親はどんなに雨が降っていても絶対に傘を持っていかない娘に

「おまえさんは本当はバカなのか?」

と、真顔で聞きました。

娘である私は、

「たぶん、生まれつきバカだよ。」

と、言ってどしゃぶりの雨の中を嬉しそうに歩いて行くのです。でも歩道橋の上から人々が傘をさして歩いているのを見るのは好きで、雨に濡れながら色とりどりの傘の花を見ては、

「キチガイみたいにごちゃごちゃしやがって、ウケケケケ。」

と、一人楽しくなったものです。

2011-07-26-02.jpg

しかし、一つだけ困ったことがありました。

それは、こうやって雨の中を傘をささずに楽しく歩いている私に、善意の優しい心で声を掛けてくださる人々の存在でした。

「傘がないの?貸してあげようか?」
「この傘、使っていいよ、あげる。」
「一緒に入っていく?」
「濡れちゃうよ、ここで雨宿りしていきなよ。」

ずぶ濡れ野郎をかわいそうだと思った人々は私にそうやって声を掛けるのです。私はそんな時、それがもう負担で負担で仕方ありませんでした。

私が好きでこんなことをしているのに、人は可哀そうだと思うのです。でも私はちっとも可哀そうではないのです。しかし心優しい私は、今度はその人たちに不快な思いをさせまいと最大限に気を使い、

「ありがとう、大丈夫、家はすぐそこなので。」

と、もうダッシュで走りさります。善意で声を掛けてくれる人をむやみに傷つけてはいけません。そして、声をかけたことが迷惑な行為だったと悟られても気分を害してしまうのではないかと考えます。そこにいたのが私でなければ、感謝され、温かい笑顔が生まれ、よい人間関係が築けたはずなのです。私がおかしな対応をしてしまったら、その人は声を掛けるという行為に恐れを抱くようになるかもしれないのです。こんなバカ野郎のせいでそんな悲しい思いをさせたらダメなのです。

そんなふうに思ってしまうので、いつも困ってしまっていました。それでも困ったことにも負けずに傘をささずに数年間過ごし、ずぶ濡れを何度も堪能しようやく覚悟を決めて傘をさすようになりました。

理由は…大人になったから。てか、お仕事中にずぶ濡れ許されないから。というシンプル且つ悲しい理由でございます。社会人としてお仕事をしてお金をもらうのですから、我慢して傘をささなくてはいけません。例えば会社に入社したとしたら、契約書には書かれていないけれど雨の日は濡れずに出社し、速やかに仕事をしなければいけない。というのも入社の条件であると思ったのです。(あたりまえw)

つまらない大人にならなくては、生きていけませんから私は傘をさしました。数年ぶりにさす傘には高級な傘を選び、そしてものすごく久しぶりにポツポツと傘に雨が当たる音を聞きました。それは大人になるための音だと思いました。

今でも傘をさす時には、ある衝動が生まれます。

この傘をポーイと投げて、水たまりの中を真っすぐに歩き、上を向いて雨雲を眺めたら、天然の目薬に眼をやられるから、そうしたら楽しそうに「ワハハハハハ」と笑い、重たくなっていく服を感じながら、このままおしっこしてもバレないや、とか思いたいなぁ…って。

そんな人がいる。まぁそんな人もいる。
てか、いつでも「そんな人ダイジョブ?」ないずきちでございますが、今日もそんなカンジでよろしくぅ!


私はあってもささないバカw
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